2026年9月24日

「歯は痛くないけれど、検診に行った方がいい?」「クリーニングだけのつもりで予約しても大丈夫?」。症状がないと、歯科を受診するきっかけがつかみにくいこともありますよね。
予防歯科は、お口の状態を定期的に確認し、毎日のお手入れと必要な歯科でのケアを組み合わせて、むし歯や歯周病のリスクを減らす取り組みです。「何か悪いところがあるかも」と不安なときも、今の状態を知るところから始められます。
痛くないときに、歯医者で何を確認するの?
定期的な受診では、気になる症状や生活の変化を伺い、歯・歯ぐき・詰め物や被せ物の状態などを確認します。痛みのない段階で変化に気づき、ご自身に合うお手入れや治療の必要性を相談するための機会です。[1]
治療と予防は、別々に対立するものではありません。治療が必要な部分には対応し、治療後は良い状態を保つケアへつなげます。これまでに治療を受けた歯も、今ある歯も、大切にしていきましょう。
定期検診とクリーニングは、同じもの?

お口の状態を調べる「診察・検査」と、歯垢や歯石などを取り除く「清掃」は、目的が異なります。受診時には、状態を確認してから、必要なケアをご案内します。毎回すべての検査・処置を一律に行うわけではありません。
| 内容 | 主な目的 | 確認しておきたいこと |
|---|---|---|
| 診察・歯ぐきの検査 | 歯や歯ぐきの状態、前回からの変化を確認する | 出血、しみる場所、かみにくさなどもお伝えください。 |
| レントゲン検査 | 歯の間や根の周囲、骨など、外から見えにくい部分を調べる | 症状や過去の画像を踏まえて、撮影の必要性を判断します。 |
| 歯垢・歯石の除去 | 炎症の原因となる汚れや、歯みがきでは落ちない歯石に対応する | 必要な範囲によって、回数や処置方法が変わります。 |
| 歯面の清掃・着色への対応 | 歯の表面の汚れや着色などを、目的に応じて取り除く | 歯石取りや歯を漂白するホワイトニングとは区別して相談します。 |
| フッ化物の利用・お手入れの相談 | むし歯のリスクや、磨きにくい部分への対策を考える | 年齢や状態に合う方法、使用する製品を確認します。 |
歯周病の治療後は、状態に応じて継続的な管理を行います。こうした管理には検査や歯ぐきの下の清掃などが含まれることもあり、見た目の汚れを落とすだけのクリーニングとは内容が異なります。[2]
毎日磨いていても、定期受診が役立つのはなぜ?
歯垢(プラーク)は細菌が集まった膜で、バイオフィルムとも呼ばれます。歯ブラシやフロス、歯間ブラシを使って取り除くことが、毎日のお手入れの基本です。一方、歯垢が石灰化して硬くなった歯石は、通常の歯みがきでは取り除けないため、歯科で除去します。[3]
歯が重なったところや奥歯の裏、被せ物の周りなどは、磨き方に工夫が必要なことがあります。「頑張って磨いているのに」と感じるときも、磨く時間をただ増やすのではなく、道具のサイズや当て方を一緒に確認してみましょう。
むし歯のリスクには、食べ物や飲み物をとる頻度、フッ化物の利用、唾液やお口の乾燥なども関わります。歯ぐきの状態には、喫煙や糖尿病などが影響することもあります。歯の清掃に加え、生活に合わせて続けられる対策を考えます。
何か月ごとに通う?1回で終わる?
通院間隔は、お口の状態やむし歯・歯周病のリスク、治療後の経過、お手入れの状況などに合わせて相談します。「全員3か月」「半年なら大丈夫」と固定せず、次回までに何を確認したいかもお伝えします。[2]
1回の受診で診察と必要な清掃ができる場合もあれば、検査や歯石取り、治療を複数回に分ける場合もあります。予約時間だけでなく、想定する処置と回数を確認しておくと、予定を立てやすくなります。
予約日までに痛み、腫れ、詰め物が外れるなどの変化があれば、定期受診の日を待たずにご連絡ください。

予防歯科は保険で受けられる?費用の確認点
「予防歯科」という呼び方だけで、すべての処置が保険診療または自由診療に決まるわけではありません。診断された病気や処置の目的、保険の条件に応じて取り扱いが変わります。歯周病の治療・継続管理と、見た目の着色除去などを主目的としたケアでは、費用の扱いが異なる場合があります。
受診時には、今回行う検査・清掃の内容、保険の適用、追加費用の有無、複数回になる場合の見込みを確認しましょう。自由診療の処置を検討する場合は、費用と含まれる項目、主なリスクや注意点について説明を受けてから選べます。
当院での具体的な費用は、お口の状態と実施内容を確認してご案内します。掲載されていない金額を一律の総額としてお伝えすることは控え、診察時に必要な項目を確認します。当院の料金表はこちら。
痛みやしみる感じが心配な方へ
検査や清掃では、歯ぐきの炎症や歯の根元の露出などによって、痛みやしみる感じ、出血が生じることがあります。歯石の除去後に歯ぐきの腫れが落ち着くと、歯の間の隙間が目立つ場合もあります。
「前に歯石取りが痛かった」「冷たい水が苦手」「口を開け続けるのがつらい」といったことも、事前にお伝えください。状態に合わせて、器具や処置の範囲、休憩、必要に応じた麻酔などを相談します。
ご自宅では、何を続ければいい?
毎日の歯みがきに、使いやすいフロスや歯間ブラシを組み合わせましょう。フッ素入り歯みがき粉の濃度・量・すすぎ方は、年齢と製品に合う方法で使います。詳しい使い方に迷うときは、普段使っている製品を教えてください。[4]
甘い飲み物を少しずつ長時間飲むなど、飲食のとり方も見直すきっかけになります。できていないことを数えるより、ご自身の生活で変えやすいことから一つずつ取り入れていきましょう。

予防歯科について、よくあるご質問
Q.何年も歯医者に行っていません。痛くなくても受診できますか?
はい。まず現在のお口の状態を確認し、必要な対応を相談できます。気になることがあれば、予約時や来院時にお知らせください。
Q.クリーニングだけ希望してもよいですか?
ご希望をお伝えください。診察で状態を確認してから、適した清掃や治療をご案内します。症状や歯石の付き方によっては、複数回の受診になる場合もあります。
Q.歯ぐきから血が出る場合も、検診で予約して大丈夫ですか?
出血があることもあわせてお知らせください。診察で原因を確認します。強い痛みや腫れ、発熱などがあるときは、早めにお電話でご相談ください。
Q.定期的に通えば、むし歯や歯周病を防げますか?
定期受診と毎日のケアを組み合わせ、リスクを減らし、変化に早めに対応することを目指します。生活や体調で状態が変わることもあるため、その時々に合う対策を続けていきましょう。
Q.毎回フッ素塗布やレントゲンが必要ですか?
年齢やリスク、症状、過去の検査結果などを踏まえ、必要性を判断します。ご希望や不安も含めてご相談ください。
「今の状態を知りたい」から始めてみませんか
福岡南区あつみ歯科医院では、歯や歯ぐきの状態と、ご家庭でのお手入れを一緒に確認します。「しばらく通えていない」「磨き方に自信がない」といったことも、どうぞお聞かせください。今ある歯で食事を楽しめるよう、続けやすい方法を考えていきましょう。
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急な痛みや当日の受診をご希望の場合は、092-707-9515へお電話ください。
参考資料
[1]日本歯科医師会:歯と口の健康週間(予防・早期発見の取り組み)
[2]日本歯周病学会:歯周治療のガイドライン2022
[3]厚生労働省:歯みがきを助けるもの
[4]日本歯科医師会:歯みがき後のすすぎ方など