2026年10月17日

朝に買った甘いカフェラテを、仕事をしながらお昼まで少しずつ。お子さんが遊ぶそばには、いつでも飲めるジュース。「お菓子はあまり食べていないのに、どうしてむし歯ができるんだろう」と思ったとき、飲み物まで思い浮かべる方は少ないかもしれません。
むし歯予防では、砂糖を含む飲み物の量に加えて、飲む回数や時間のかけ方も見直したいポイントです。楽しみをすべて我慢するのではなく、いつもの一杯をどう楽しむか。一日の過ごし方に合わせて、できる工夫を一緒に見つけていきましょう。
「少しずつ」でも、お口に糖分が入る機会は増えます
歯に付いたプラークの中では、細菌が糖を利用して酸をつくり、歯の表面からミネラルが溶け出すことがあります。一方、唾液には酸を中和し、歯の修復を助ける働きがあります。このバランスが崩れることが、むし歯の発生につながります。
砂糖入りの飲み物を長い時間かけて繰り返し口にすると、酸がつくられる機会も増えます。「一度にたくさん飲んでいないから大丈夫」とは言い切れないのは、このためです。量だけ、回数だけのどちらかではなく、両方に目を向けてみましょう。
たとえば、同じ一杯でも、休憩中に楽しむのか、机に置いて何時間も飲み続けるのかで飲み方は異なります。ただし、何分以内なら安全、何回までならむし歯にならない、という共通の境界があるわけではありません。お口の状態や普段のお手入れも関係します。
まずは、いつもの一日を思い出してみましょう
仕事中のカフェラテや缶コーヒー
「集中したいから」「ほっと一息つきたいから」。そんな一杯が楽しみになっている方もいらっしゃるでしょう。まずは砂糖やシロップ入りかどうか、飲み終わるまでどのくらいかかるかを確認してみてください。商品によって糖分の含まれ方が違うため、名前や甘さの印象だけで決めず、原材料や栄養成分の表示も参考にしましょう。
できそうなら、甘い一杯は休憩の時間に。その後、机に置いておく飲み物を水や無糖のお茶に替えてみませんか。「全部やめる」より、場面を一つ決める方が続けやすいこともあります。
お子さんのジュースや乳酸菌飲料
お出かけ先や、おやつの時間に飲むジュースも、ご家庭の楽しみの一つです。飲み物を手元に置いて長く飲み続ける習慣があるなら、おやつと一緒に楽しむなど、区切りをつけてみましょう。普段の水分補給と、甘い飲み物を楽しむ時間を分けると、親子で取り組みやすくなります。
「今日はいつジュースを飲もうか」と、お子さんと相談して決めるのも一つの方法です。食事やおやつの楽しさを大切にしながら、ご家族が無理なく続けられる形を探しましょう。
運動中や体調が悪いときの飲み物
スポーツ飲料を日常的に飲んでいる方は、運動していない時間も習慣で飲み続けていないか振り返ってみてください。一方、暑い環境での運動や体調不良など、水分・電解質の補給が必要な場面まで我慢する必要はありません。医療者から補給方法の指示を受けている場合は、その指示を優先しましょう。
今日から試せる、三つの小さな工夫
一つ目は、甘い飲み物を楽しむ場面を決めること。「午後の休憩に飲む」「おやつと一緒に飲む」など、生活に合う区切りをつくりましょう。急いで飲み切るという意味ではなく、何時間も手元に置いて飲み続ける習慣を見直す考え方です。
二つ目は、飲む量も確認すること。大きなサイズがいつもの選択になっていたら、小さいサイズで満足できる日がないか試してみましょう。回数を減らしても、その分たくさん飲めばよいということではありません。
三つ目は、水や無糖のお茶を選びやすくしておくこと。仕事用のボトルや外出時の飲み物など、身近なところから変える方法もあります。水を飲めば糖分の影響がすべてなくなるわけではありませんが、甘い飲み物を繰り返し飲む場面を減らす助けになります。
飲み方の工夫と、毎日のお手入れを組み合わせましょう
飲み物に気をつけていても、歯と歯の間や詰め物の周囲に汚れが残っていれば、そこも見直したい部分です。年齢に合ったフッ化物配合歯磨き剤を使い、歯ブラシに加えて、ご自身のすき間に合うフロスや歯間ブラシを取り入れていきましょう。
反対に、丁寧に磨いているのにむし歯を繰り返すときは、「もっと頑張って磨く」だけで解決しようとせず、飲食の習慣や唾液、お口の乾きなどにも目を向けることが大切です。食べ方とお手入れ、両方から考えると、取り組むポイントが見えやすくなります。
よくあるご質問
甘い飲み物は、やめた方がよいですか?
まずは普段の量と回数、飲み続ける時間を振り返ってみましょう。むし歯の状態や生活によって、優先して変えたいところは異なります。無理なく続けられる方法を歯科医院で相談できます。
歯みがきをしていれば、飲み方は気にしなくてもよいですか?
歯みがきは大切ですが、それだけで飲食によるリスクをすべて補えるわけではありません。毎日のお手入れと、糖分をとる量・回数への配慮を組み合わせていきましょう。
「またむし歯」を減らすために、生活とお口を一緒に確認します
福岡市南区曰佐の福岡南区あつみ歯科医院では、できたむし歯の治療に加えて、なぜその場所にむし歯ができたのかを多方面から考えることを大切にしています。汚れの残りやすさ、歯や詰め物の状態、飲食の習慣などを確認し、治療を繰り返すことを減らせるよう、ご自身に合った方法を一緒に相談していきます。
「仕事中はこの飲み物が多い」「子どものおやつをどうしたらいいか迷う」。そんな日常のお話も、予防を考える手がかりになります。いつもの飲み物や飲む時間を思い出しながら、次の受診でお聞かせください。
毎日のお手入れや歯みがき指導については、予防歯科の診療案内もご覧ください。受診の流れは初診の方へでご案内しています。
初診のWEB予約 / お電話:092-707-9515